犬の肝臓の病気と症状

・急性肝炎
 肝臓の細胞が、急激に傷ついたり破壊されてしまう病気です。原因の多くは、銅や砒素、水銀など化学物質や鎮痛薬、麻酔薬などの薬物による影響です。ほかウイルスや細菌、寄生虫が原因することもあります。下痢や嘔吐を繰り返し、食欲が低下したり元気がなくなります。重症の場合、黄疸が現れます。肝炎が進行すると、ふるえあたり、けいれんを起すなど神経症状が現れる。
・慢性肝炎
 慢性的に、肝細胞が傷ついたり破壊されてしまう病気です。急性肝炎が治りきらないまま慢性になる場合があります。急性肝炎のようにめだった症状はありません。元気がなくなる、食欲低下、下痢や嘔吐を繰り返すなど症状が現れる。末期になると腹水がたまり、やせたりしてきます。その結果死亡することもあります。
・イヌ伝染性肝炎
 イヌアデノウイルスに感染して起こる肝炎です。このウイルスを持っている犬の唾液や、ウイルスに汚染された食器などに触れて感染する。子犬では、突然高熱や腹痛などの激しい症状が現れ、約1日で死にいたることがあります。多くは、鼻水や涙を流す症状から始まり、高熱が出て食欲不振、下痢・嘔吐、むくみなど起こします。
・肝硬変
 慢性肝炎が原因です。肝臓が硬く変質し、機能が極端に低下した状態です。肝炎で肝細胞が傷ついたり破壊されると、肝臓に線維組織が増殖して変質していきます。初期はなんとなく元気がなく、少しずつやせていく。しかし、重くなると、食欲が低下して、腹水がたまってふくれたり、黄疸が現れます。

犬の肝臓の病気の原因

 犬の肝臓の病気の原因は免疫機能の働きが低下するからです。正常な免疫機能は、病気のもとになる細菌やバクテリア、死に至らしめるウイルスなどの外敵、また体内の異常細胞に対してバランスのとれた迅速で正確な防御を行います。
 例えば、健康な犬でも毎日数千個の細胞がガンの芽に変わっています。それでも病気にならず元気でいられるのは、NK細胞(免疫細胞)が毎日24時間、ガン細胞を破壊し増殖を抑えているからです。また、ガン細胞に限らず体内に侵入した外敵や異常細胞を見つけ免疫機能が正常に働いている限り病気にはなりません。
 しかし、この免疫機能が何らかの理由(加齢、ストレス、活性酸素など)でバランスが崩れると免疫異常を起こします。免疫異常とは、「免疫力の低下」と「免疫過剰反応」の二つに分類されます。具体的には、ペットのガンや感染症は「免疫力の低下」が原因で起きます。自己免疫疾患やアレルギーは「免疫過剰反応」が原因で起きるのです。


犬の肝臓の病気の治療法

 急な疾患であるため、診断と治療は平行して行われます。最初の2-3日は食事も止めて点滴を行うことが多く、これで水と電解質の補給を行います。また肝性脳症の原因となるアンモニアを少なくする治療も重要です。
 あわせてビタミンや糖分の補給も点滴で行い、食べられるようになったら、蛋白を制限した食事を少量ずつ与え始めます。出血が激しいものでは、輸血やビタミンKの投与も行います。
★肝臓サポート・・・肝機能障害を持つ犬のために特別に原材料(たん白質、脂肪、銅・亜鉛などの含有量)を調製した食事療法食です。
・銅制限
 肝細胞の銅蓄積や、胆汁うっ滞による細胞内損傷を低減させるため、亜鉛を増強し、銅含有量を制限しています。
・ナトリウム制限
 門脈性高血圧と、細胞外液の貯留を考慮して、ナトリウム含有量を制限しています。
・細胞膜サポート
 肝細胞をサポートするため、複数の抗活性酸素物質を増強しています。
・高エネルギー
 肝性脳症のリスクを回避するために、エネルギー源として、炭水化物を増量しています。

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